これまで連続して、なぜ勉強するかについて書いてきましたが、今回のテーマはズバリ「自分を知る」ということです。私たちが生きていく上で、自分の得意なもの・不得意なものを知ることは欠かせません。自分のことは自分が一番知っていると思いがちですが、実はどこに才能が眠っているかは、本当には、なかなかわからないものです。最初はうまくいかなくてもいろいろなものにチャレンジしていく過程で、思わぬ才能が発揮されるということはよくあります。同時に、本当は苦手なことなのに大人になって仕事にしてしまい結果として心の病になってしまうということもあります。できれば若いうちに英語でも数学でも国語でも理科でも社会でもしっかり勉強して、得意・不得意を見つけることは重要です。また、得意・不得意は科目だけのことで考えてはいけません。例えば暗記が苦手だという人はたくさんいますが、暗記力は訓練で伸ばすことができますから(スポーツと一緒です,鍛えると力はぐんぐん伸びます)、まずは鍛えてみて、その上で得意・不得意が決められると考えてください。で、ただ無理やり暗記しようというのではなくて、以前にも書いたように暗記のためのいろいろな工夫をこらしてみること。もしかしたら、その工夫をする部分が得意かもしれないのです。人によっては数字を一度見たら忘れないという人もいますが、ゴロ暗記して忘れなくなる人もいるわけです。そのゴロを工夫するところが得意かもしれないのです。また、英語の読解問題が苦手だという人も結構いますが、最初から読解が得意な人というのはいろいろなことを知っている人なので、「読解」が苦手なのではなくて「世の中の知識」が不足しているのが原因かもしれません。これも自分を知るということで言うと、「自分には読解力がない」という誤解をしている可能性があるわけです。そういう意味ではまずさまざまなことを勉強して知識をたくわえて、その上で、それでも読解が苦手であれば、これは本当に他の人と比べて不得意ということになるかもしれません。ついでに言うと学校で勉強することというのは、特に歴史の教科書などは興味がわかない書き方になっているので、歴史上の人物などを自分で調べてみて「ああ、こういう人だったのか」とか、小説で読んでみてイメージをつかんだりするとかすると興味がわいてきたりして、自分の好みが見えてきたりします。歴史上の人物が出てくるようなゲームをして歴史が好きになるということもあるので、そういう意味では小説を読むのもゲームをするのも勉強になるし、その結果自分の好みがわかってくるという意味では自分を知ることに通じます。勉強というのは学校の勉強だけに限らないのです。そして、そういう工夫やら訓練やらはぜひ若いうちにやっておきたいことなのです。大人になって仕事を始めてから、「ああ、これはどんなに工夫しても、自分には向いていないなあ」とかってなるとそれはつらいのです。そういう意味で、若い人には、いろいろと勉強してほしいと思っています。
P.S. 写真はにゃごが蔵書数千冊を古本屋さんに持っていってもらった時の写真。にゃごはあっちこっちに興味があるせいでいろんな本がありましたが、さすがに置く場所がなくなってきたので、泣く泣く処分しました。自分を知る上で欠かせない本たちでした . . . .
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